はじめまして。『自然と漢方の相談堂』の西山慎治と申します。
漢方を勉強し始めてようやく10年となります。その知識と経験を皆様のお役に立て貢献することが自分の人生の役割だと思って、この『相談堂』で働いています。
このように考えるようになったのは私なりの「強く、そして切なる想い」があります。
私の生まれは福岡の北九州市です。
父が競馬好きで良く競馬場に子供のころ連れて行ってもらったことを覚えています。そのせいか私も競馬をするのが趣味となりました。
勝馬をあらゆる条件で推理し、頭の中でいくつものレース展開を想定し、上位の5頭を導き出すという組み立て方は、ある意味漢方での証を見極め、どのようにしてお客様を改善傾向に導くか、ということに通じるのです。
(本当ですよ!!! 笑)
小学生のころは肩車されて競馬場へと連れて行かれたものです。
よく遊んでもらった多感な時期でした。
その父が、私が大学生の時「筋萎縮性側索硬化症」という病気になったのです。
「筋萎縮性側索硬化症」というのはその名の通り、脳は正常なままで筋肉だけが萎縮して弱っていく病気で、まず疲労脱力感から始まり、だんだん筋力が落ち、最後には多臓器不全となって命を落とす病気です。
たまにしか帰省出来ない大学時代は、母に父のことを任せるしかなかったのですが…
帰るたびに、身体が思うように動かず母からの介護を受けている父がいました。
その当時、私は病気のことや東洋医学のことも分からなかったため、病院に任せておくしかないと思っていました。あんなに気丈だった父の病床の姿と、その手足が思うように動かせず、苛立ちやストレスで母や家族に当り散らす父の姿、それに耐える母の姿を見ると、近くで世話のできないことに歯痒さを感じていました。
「病院に任せておくしかない・・・」
それを言い訳にしていた自分がいました。
大学を卒業後、私は大手の外資系製薬会社に入社しました。そこではドクターとも接触する機会も大変多く、他製薬会社との交流も数多くあったのですが、父の病気に関しては何も情報が得られませんでした。その時は、漢方薬や東洋医学のことなど微塵にも思わなかったのです。
きっかけは医学雑誌の論文でした。「筋萎縮性側索硬化症に奏効を示した漢方薬の例」という論文があったのです。
自分は、そうか!漢方薬があったんだ!とはじめてそこで気がついたのです。その理論を勉強していくうちに今までには自分にない考え方に驚嘆、共感しました。
残念ながら、父は59歳という若さで他界しました。西洋医学一辺倒であった私は、父に対して大した助言もできずに、ただただ現行の治療の必要性を説き伏せるばかり。
父(患者)にしか理解し得ない苦痛やストレス、そして不安を「父(患者)の我がまま」として感じ取ることしかできませんでした。
結局は父に対して「漢方による治療」の話すらできなかったのです。
その当時の自分の無力さは今もはっきりと覚えています。
それ以降、漢方の勉強をがむしゃらにしたものです。
薬局に来る患者さんを見ていて思うことがあります。
薬も大事だが、相手をいたわる気持ち、思いやる気持ちが薬に勝るとも劣らないことに・・・。
それがわかったことで、病気で困っているお客様にやさしく、かつ的確に漢方薬を出せるようになったと思います。
「知識も必要だけど、それ以上に心が大切なんだ!」
「まだ、打つ手はある。西洋と東洋と思いやりの心、これが一番大事なんだ!」
もう実の父はこの世にはいませんが、義父が今まさしく肝臓癌との闘病の真っ最中なのです。
C型肝炎だったらしいのですが、肝硬変→肝臓癌とエスカレーターのように進行していきました。何も対策はしていなかったようです。
肝臓癌になる前、肝炎・肝硬変の時に義父と出会っていれば・・・とつくづく思うのです。
その義父の肝臓癌ですが、実は現在うまく維持・コントロールできており、日々、孫と戯れています。
盆正月の帰省した時だけですが、実父の仏壇に向かって「父ちゃん! 父ちゃんへの思いや後悔の念が自分を強くしました。ありがとう。」と手を合わせます。
あの時、父へ満足なことをしてあげられなかった後悔と、今の知識と経験なら大丈夫だという自信が自分の中にあります。
それが闘病中の義父に対しての思いにもなっているです。
私の「肝臓病を始めとする各疾患」への漢方治療での強い思いは
「あの時してあげる事ができなかった、という後悔の念」と
「今ならこのようにできる、という知識・経験からくる自信」
が原動力なのです。
患者さん、そして患者さんのご家族様に、偏った知識でなく本当の知識を私はお伝えしたいだけなのです。それが、父から与えられた私の役割だと思っています。
ですから、本音でお話させていただきます。
おかげさまで、現在は『相談堂』でお客様から頼りにしていただき、自分の使命をまっとうさせて頂いている思いがします。
こういう私ですが、お困りになっている皆様とご縁があれば幸いです。
最後に競馬好きで酒好きな父が小さい頃の私によく言っていた話をご紹介させてください。
「慎治!名馬っちゅうのはどんな馬か分かるか?レースで1等賞ばかりの馬のことじゃないんよ。"無事是名馬 ぶじこれめいば" っちゅう言葉があってな、みーんなに感動を与える、みーんなを元気にさせる馬は、2着でも3着でもいいからいつも元気に一生懸命に何歳になっても走り続ける馬なわけよ。これこそが名馬中の名馬よ!
元気で健康じゃないと名馬にはなれんぞ!だから、ちゃーんと野菜食え!!」
文責:西山慎治 