『相談堂』〜漢方の基本的概念〜
 
 
 漢方治療の基本
 
漢方医学においては、人体の健康状態を身体全体のバランスで判断します。
なぜならば、一つの病気を考えても、その症状は様々だからです。
 
例えば【生理不順】という症状を持った患者さんが2人いたとします。
 
    Aさん          Bさん
「生理痛がひどい」 ←→ 「生理痛はほとんど無い」
「月経血が黒っぽい」 ←→ 「月経血の色がうすい」
「体温が低い」 ←→ 「体温がやや高い」
 
このように同じ【生理不順】でもAさんとBさんは症状や体質は相反する場合が少なくはありません。 そうすると、同じ「生理不順」の漢方薬を服用できるはずがないのです。
 
患者さんに最も適した漢方薬を選定するためには、患者さんの「体質」「症状の根本原因」をしっかりと見極めることが不可欠となります。
 
『体内にをこもらせているのか、が不足しているのか?』
『体内の水分が過剰にあるのか、水分が不足しているのか?』
お血がたまっているのか、血が不足して流れが悪くなっているのか否か?』
『体内のが乱れているのか、が不足しているのか?』・・・etc.
 
上記は一部分ですが、いくつもの点から判断した結果、その方その方に合った漢方薬を
選び、順序正しく進めていくことが重要です。
 
実は、漢方薬で身体を治していくときにも順序が必要なのです。
 
もちろんの事ですが、【出ている症状】だけでなく、あらゆる病気において、
患者さんの体質」 「症状の根本原因と妨害因子」 「どこを改善したらよいのか?
を見極めた上で、治療を始めることが必要です。
 
私たちは、その見極めの際の判断指針として『陰陽五行論』を基本としています。
 
 
■漢方医学と陰陽五行論
 
漢方医学では、病気は『陰陽の失調(自律神経失調・気血の失調・・・)』による
五臓六腑のアンバランス』、あるいは『五臓六腑のアンバランス』による『陰陽の失調』と考えられています。
 
これらは「ホメオスタシス(恒常性)の乱れ」や「免疫力の低下」を招き、病気へと進行させていきます。
すなわち病気は『木・火・土・金・水』の(エネルギー)や(生理活性物質)の過不足によるアンバランスと考えています。
そしてそれらは各組織器官の生理機能に影響を与え合うのです。
 
 
     五行色体表(五行の配当表)
    木   火   土   金   水
五臓 肝臓 心臓 脾臓 肺臓 腎臓
五腑 胆嚢 小腸 大腸 膀胱
五官
五主 筋肉 血脈 肌肉 皮膚 骨随
五支
五季 土用
五方 中央 西
干支 甲乙 丙丁 戊己 庚辛 壬癸
五色
五志
五指 薬指 中指 人差指 親指 小指

『陰』と『陽』そして『木・火・土・金・水』のバランスが保たれた状態であることこそが、【健康な状態】であると私たちは考えています。
 
よって、患者さんのバランスの乱れを慎重に吟味検討することが、服用薬選定には欠かせない作業であり、的確な見極めと適切な治療順序が患者さんを健康へと導いていくものと確信しています。 (文責:西山)
 
 
■ 相談堂の、もう一つの概念「ホリスティック」
 
ホリスティック『Holistic』 とは、ギリシャ語の「holos」(全体)が語源となっていて、主な意味としては「全体的」「全的」「全体論的」「関連」「つながり」「バランス」などと訳されています。 
 
ホリスティック医学の思想は、臓器や細胞などといった部分をみることに、急なあまり、人間を全体的にみることを忘れてしまった西洋医学に対する反省から1960年代のアメリカで興った概念です。
健康や癒しとは本来、身体だけでなく目に見えない精神・氣も含めた人間の全体性と深く関係があります。これは、病気だけに限定されるものではなく、人生の中の生老病死というステージを考え、病を癒していくなかに関連する、あらゆる分野の「癒し」も大切に考えるということです。
 
ホリスティックヘルスとは「病気でない状態が健康である」という否定的な定義や「血液や尿や細胞組織の検査結果が正常値の範囲以内であれば健康である」という消極的な定義ではありません。
 
『 精神・身体・環境がほどよく調和し、与えられている条件において最良のクオリティ・オブ・ライフ(生命の質)を得ている状態 』を健康と考える、より積極的な状態のことです。
(NPOホリスティック医学協会HPより一部抜粋加筆訂正させて頂きました。)
 
 
■「ホリスティック医学」の定義とは
 
1.ホリスティック(全的)な健康観に立脚する
  人間を「体・心・気」等の有機的統合体ととらえ、社会・自然との
  調和にもとづく包括的、全体的な健康観に立脚する。
 
2.自然治癒力を癒しの原点におく
  生命が本来、自らのものとしてもっている「自然治癒力」を癒しの原点におき、
  この自然治癒力を高め、増強することを治療の基本とする。
 
3.患者が自ら癒し、治療者(治療提案者)は援助する
  病気を癒す中心は患者であり、治療者(治療提案者)はあくまでも援助者である。
  治療よりも養生、他者療法よりも自己療法、が基本であり、
  ライフスタイルを改善して患者自身が「自ら癒す」姿勢が治療の基本となる。
 
4.様々な治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う
  西洋医学の利点を生かしながら漢方薬や針灸などの伝統医学、心理療法、
  自然療法、栄養療法、手技療法、運動療法、などの各種代替療法を総合的、
  体系的に選択・統合し、最も適切な方法を提案する。
 
5.病の深い意味に気づき自己実現をめざす
  病気や障害、老い、死といったものを単に否定的にとらえるのでなく、
  むしろその深い意味に気づき、生と死のプロセスの中で、
  より深い充足感のある自己実現をめざしていく。
 
(NPOホリスティック医学協会HPより抜粋、加筆訂正させて頂きました。)
NPOホリスティック医学協会HPはこちら→ http://www.holistic-medicine.or.jp/
 
 
以上が、相談堂の理論と患者さんに対する姿勢です。 ご参考下さい。
 
自然のココロ。それが漢方。相談堂SODANDO