錦戸獣医とウィルドラックさんで新たに受け持つことになった「漢方研究会」は、ペットの乳腺腫瘍・リンパ腫、癌、肝臓病、腎臓病などのご相談をお受けいたします。
■ペット(犬・猫)の尿路結石、膀胱結石、慢性腎炎、腎臓病の漢方治療
猫の死因の第2位は、結石を含む「慢性腎炎、腎臓病・泌尿器系疾患」です。 (猫の病気の第1位は、結石を含めた腎臓病・膀胱・尿路系疾患です)
腎臓病・膀胱・尿路系の結石は、猫(ねこ)のもっとも代表的な病気の1つです。
猫(ねこ)の死因の第2位は「慢性腎炎、腎臓病・膀胱・尿路系疾患」ですが、病気の順位ですと猫(ねこ)の病気の第1位が「腎臓病・膀胱・尿路系」の病気、犬(いぬ)の病気の第8位が「腎臓病・膀胱・尿路系」の病気です。
実は、猫(ねこ)の病気の中ではダントツで最も多い病気が腎臓病・膀胱・尿路系の病気なのです。
(猫の泌尿器系の病気は約48%と病気の半数を占めています。) さらに、腎臓病・膀胱・尿路系の病気の中で最も多いのが結石です。
犬でも腎臓病・膀胱・尿路系の結石になりますが、特に結石は猫に多いので主に猫の結石について述べてありますが、基本的に犬(いぬ)の結石も猫(ねこ)の結石と同様と考えてください。
■猫(ねこ)はなぜ腎臓病・膀胱・尿路系結石になりやすいの?
本来の猫(ねこ)は、乾燥した地域に適した体のつくりを持っています。ですから、本来は多くの水を飲むと言ったことはなく、少量の水を飲み、濃縮した尿(おしっこ)を排出します。
猫(ねこ)の尿(おしっこ)は濃縮されているために、細菌の繁殖を防ぐ力は強いので尿路感染症にはかかりにくいです。しかし、その反面、濃い尿のために食事が偏ったり、運動不足などの条件が重なってしまうと、尿中でマグネシウムやカルシウム、アンモニア、尿酸、シュウ酸などが結合して結晶を生じやすくなります。この結晶が大きくなってしまうと、結石となってしまうのです。
■結石とはどんな病気なの?
泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道など尿が流れる経路)にできる結石にもいろいろな種類があります。結石の症状としては、血尿をしたり、トイレで何度も力んだり、いつもと違うところで排尿姿勢をとったりということが多いようです。
結石で一番怖いのは、結石が尿管にでき、これが大きくなって最後には完全に尿が出なくなるという状況です。この状況になると、急性の腎不全を起こしてしまい、3〜6日という非常に短時間で亡くなってしまうそうです。(これが猫の腎臓病・膀胱・尿路系疾患で一番多い死因です)
■腎臓病・膀胱・尿路系結石の種類
ここでは主な2つの結石のみしか示しませんが、もちろん他にも腎臓病・膀胱・尿路系の結石は存在します。
- 1.ストルバイト結石
- 結石のできる条件:マグネシウム過剰、低タンパク、尿がアルカリ性
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犬(いぬ)や猫(ねこ)にできる結石で一番多いのは、ストルバイト結石といってリン酸アンモニウムマグネシウムの結晶が大きくなったものです。ストルバイト結石は、マグネシウムの過剰が必須で、尿がアルカリ性になるとできやすい結石です。
結石の代名詞と言われるほど結石の中でもストルバイト結石は多かったのですが、最近は減少傾向にあります。
- 2.シュウ酸カルシウム結石
- 結石のできる条件:マグネシウム不足、カルシウム過剰、高タンパク、尿が酸性
- 2番目に多い結石がシュウ酸カルシウム結石です。こちらは、上のストルバイト結石と逆の要因で起きます。 最近は急激な増加傾向にあります。
■腎臓病・膀胱・尿路系の結石の要注意信号
- 血尿をする
- トイレで何度も力む
- いつもと違うところで排尿姿勢を取る
- よく吐く
- 水をあまり飲まなくなり、1回のおしっこの量が減り、回数が増える。
- ●簡易的な結石の見分け方(結石の前兆〜軽度の結石)
- 尿をとり、乾燥して顕微鏡で観察します。結石となる前の結晶が見えます。
アルミ箔に尿をごく少量とり、ゆっくりと日陰で乾燥させると結晶が見える場合もあります。
- ●尿の中の結石の見分け方 (中度〜重度の結石)
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尿路結石は、マッチの頭の大きさより大きくなる事は少なく、ほとんどは砂粒状です。 結石を乾燥させるとキラキラ光って見えます。
水分に砂が混じったような感じなので、尿が乳白色に見えたり、外陰部にドロドロした白いねばねばの液体が付いていように見えます。 (これが見えたらほぼ結石だと断定して間違いはないようです)
さらに結石が大きくなってしまうと、結石は尿道を通過できなくなります。つまり、尿道が詰まってきます。(尿道閉塞) 血尿をしたり、トイレで何度も力んだり、いつもと違うところで排尿姿勢をとったりした場合は尿道閉塞の可能性すらあります。また、砂粒状の石が膀胱に溜まった刺激で膀胱炎を併発することもあります。
(血尿は他の病気の場合もあり、結石とは限りませんが、病気の可能性が非常に高いので要注意です。)
■結石の治療方法
ここまで、結石についていろいろと述べてきましたが、結石になった場合の現在の治療方法に関して述べたいと思います。 (ペットには超音波などを使って結石を粉砕する方法は一般的には無いようです。)
- 1.外科手術
- 手術によって、結石を取り除く方法です。
- ○長所
- 短時間で症状を取り除くことができる。
- ●短所
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手術後に体力が落ちてしまい、感染症などにかかる恐れがある。
根本解決ではないので、再発の可能性が高い。
- 2.化学療法
- 薬によって、結石を溶かそうとする方法です。
(薬に関してですが、結石を溶かそうとする薬と、痛み止めの薬、利尿剤というように2つ以上の薬をもらうこともあるので、薬をもらう場合はその理由(弊害なども)もしっかりと聞いておきましょう)
- ○長所
- 身体へのダメージが比較的少ない。
- ●短所
- 肝臓への負担がかかる。副作用の危険性がある。
- 3.食事療法(サプリメント補助療法も含む)
- ペットの漢方研究会がおすすめする方法です。食事を変えたり、食事制限などをして、結石となる原因を取り除いていく方法です。決定するのが大変ですが、一番良い方法だと思います。
- ○長所
- 結石の生成を防ぐことができる。
- ●短所
- そのときに応じた食事に変える必要がある。食事の決定までに時間と手間がかかる。
■大切なペットに結石を作らせないために
単純には、普段の食事が最も重要です。 健康な犬(いぬ)や猫(ねこ)には理想は手作り食を与えることが理想ですが、ペットフードを与える場合は1種類だけでなく様々なものを与えると良いようです。
まず、ドライフードを与えている場合、もともと水分が少ないために尿が濃くなります。尿が濃くなると、結石ができやすくなりますので、水には注意してください。ミネラル分の多いミネラルウォーターにもご注意下さい。
たとえば、ストルバイト結石では市販のペットフード(量販ドライフード)中に多く含まれている原材料はコーン、大豆です。このドライフードにはマグネシウムが多く含まれているものが多いので注意が必要です。
シュウ酸カルシウム結石ですが、こちらは皮肉なことに健康食を食べている犬や猫は注意が必要です。煮干しやしらす干しなどカルシウムを与えると危険性が増すようです。
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大切な猫(ねこ)ちゃんや犬(いぬ)ちゃんを結石などの腎臓病・膀胱・尿路系の疾患から防ぐためのアドバイスは、「ペットの健康研究会」にご質問ください。 →ご相談・ご質問用のホームページはこちらです。
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